Natty or Not?は写真で分かる?研究データで見る「ナチュラルの限界」5つの事実
- 写真1枚でナチュラルかどうかを見抜く方法は、ない
- ナチュラルの平均はFFMI 21.8くらい、上の端は25くらい(例外あり)
- ライト・パンプ・角度・測り方で、見た目も数字もすぐ変わる
鍛えた体の写真に飛びかう「Natty or Not?(ナチュラルか、そうじゃないか)」。先に結論を言うと、写真1枚で見抜く方法は、研究上ありません。でも「ナチュラルでどこまで行けるか」は、かなり分かっています。5つの事実で見ていきます。
ナチュラルの平均は「FFMI 21.8」、上の端は25くらい
1995年のKouriらの研究で、ジムの男性157人を「使っていない74人」と「使っている83人」に分けて比べた結果です。使っている人の中には30を超える人もいました。でも、使っている人にも25未満の人はたくさんいたのがポイントです。
25を超えるナチュラルは「レアだけど、いる」
FFMI 25超え=ナチュラルじゃない
25は「かなりレア」の目安。超えるナチュラルも報告されている
その後の研究では、米国の大学アメフト選手の約4人に1人がFFMI 25を超えていたという報告があります。ドーピング検査がある団体のナチュラル選手の研究でも、これまでの目安は見直しが必要とされています。
「肩と僧帽筋がデカい=クロ」はほぼ俗説
「肩や僧帽筋は男性ホルモンを受け取る場所が多いので、薬を使うと特に大きくなる」という説があります。でもこれは限られた研究にもとづく話で、反対の結果も出ています。体の一部分ではなく、全身のバランスで見る必要があります。
骨の太さに対する筋肉の量も「目安」にすぎない
手首や足首など骨の太さに対して、どれだけ筋肉が乗っているか(筋骨比)も、よく使われる目安です。でも2024年の研究では、ドーピング検査を受けたナチュラル選手11人のうち5人が、その「上限」を超えていました。
写真はかんたんに「盛れる」
- パンプ直後トレーニング直後は筋肉が一時的に張って大きく見える
- 上からの強いライト影で筋肉のミゾが深く見える
- 日焼け・オイル筋肉の輪郭がくっきりする
- 大会前の調整(水抜き・カーボアップ)皮膚がうすくなり、血管が浮く
- 角度・レンズ・加工広角レンズや下からのアングルで印象が変わる
さらに体脂肪率の測り方で、FFMIは1〜2ポイントぶれます。他人の写真や自己申告の数字から「クロ」と決めつけるのは、データで見ても無理があります。


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(男性6.4%・女性1.6%)
約1,800人の匿名調査
187の研究をまとめた2014年のメタ分析と、ドイツの113施設での調査の数字です。女性のボディビルダーでは16.8%という報告もあります。一方、日本のジム利用者を対象にした信頼できる大きな調査は、今のところ見当たりません。
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まとめ
- ナチュラルの平均はFFMI 21.8くらい、上の端は25くらいただし例外はいる
- 肩・僧帽筋の大きさだけでは決められない全身のバランスで見る
- 写真の条件と測り方で、見た目も数字もすぐ変わる写真1枚で見抜く方法はない
- 「Natty or Not?」はネタとして楽しむ他人を決めつけるのはやめておこう
- Kouri EM, Pope HG, Katz DL, Oliva P. Fat-free mass index in users and nonusers of anabolic-androgenic steroids. Clin J Sport Med. 1995;5(4):223-228.
- Trexler ET, et al. Fat-Free Mass Index in NCAA Division I and II Collegiate American Football Players. J Strength Cond Res. 2017.
- González-Cano H, et al. Do muscle mass and body fat differ between elite and amateur natural physique athletes on competition day? J Strength Cond Res. 2024;38(5):951-956.
- Kadi F, et al. Effects of anabolic steroids on the muscle cells of strength-trained athletes. Med Sci Sports Exerc. 1999;31(11).
- Hartgens F, et al. Misuse of androgenic-anabolic steroids and human deltoid muscle fibers. Eur J Appl Physiol. 2002;86:233-239.
- Sagoe D, et al. The global epidemiology of anabolic-androgenic steroid use: a meta-analysis and meta-regression analysis. Ann Epidemiol. 2014;24(5):383-398.
- What is the prevalence of anabolic-androgenic steroid use among women? A systematic review. Addiction. 2024;119(12).
研究論文と公的機関の情報をもとに、ナチュラルで鍛える人の「現在地と伸びしろ」を数字で解説しています。記事の数字には出典を載せています。